うぇいくあっぷ

ついでにまとめページも作っときました。
いつの間にか大量の連載抱えてます。

「はあ〜・・・」
放課後の屋上で1人ため息を吐く。
頭の中で様々な感情が混ざり合う。
俺だって、自分の気持ちがわからないほどガキじゃない。
だが、心のどこかにその気持ちを認めたくない俺がいるのも事実だ。
「恋心、か・・・」
恋の悩みなんて無縁だと思ってたんだけどな。
今、問題なのはただ一点。
相手が・・・目覚まし時計だということ。
「何で起留なんだよ、俺・・・」
その自問への答えは当然無く。
対象が人間でないがゆえに、この気持ちをどうするべきかわからない。
想いを持て余したまま今まで通り接するのか。
はっきりと本人に伝えるのか。
伝えたところで、その後どうしたいのか。
「はあ〜・・・」
結局、ここで思考が行き詰る。
1人で悩んでても答えは出そうに無い・・・
身近な人間の顔を思い浮かべる。
「誰か・・・相談相手に」
結未と妙さん。却下。
聞かなくても言うことが大体わかる。
モノ代表、氷庫さん。却下。
どうせろくなこと言わない。
絆。却下。
他のことならともかく、恋愛相談を絆にするほど鈍くはない。
となると。
俺の話をまともに聞いてくれてなおかつ茶化さなそうな奴。
椿、か。
あいつなら・・・うん。話してみるか。
「・・・帰ろ」
もうここにいてもしょうがない。
今後の方針を固め、帰路につく。
家に帰れば、また起留に会える。